【鏡像ホラデッキ】グロマーさん、来日(前編)
海を渡り、宇宙を越え、グロマーさんが来日された。
グロマーさんと言えばもちろんみなさんとうにご存じと思うが、世の中には万が一ということもあるので、かいつまんで申し上げよう。
グロマーさんとは、原語ではThe Animated Series(TAS)、吹替ではまんが宇宙大作戦(仮にMUD)と呼ばれるスタートレック作品において、栄えある日本放映第1話『謎の新兵器パラライズ光線 More Tribbles, More Troubles』に登場する人工生命体だ。
この作品はTOS『新種クアドトリティケール The Trouble with Tribbles』を執筆した脚本家デイヴィッド・ジェロルド氏が、TOS第3シーズンに向けてあたためていた続編をTASで実現させたという、由緒正しいエピソード。
また、TAS/MUDとして唯一Blu-rayディスクに収められている作品でもある(2010年11月1日現在)。TOS第2シーズンBOXをお持ちの方は今すぐに、いや、この週末でもいいから特典ディスクを観よう。同時収録のDS9『伝説の時空へ Trials and Tribble-ations』と合わせ、トリブル三部作を楽しめる。
ちなみに、トリブル関連エピソードの邦題には、不思議なほど“トリブル”が出てこない。原題ではどれも“Tribble、 Tribble”と主張しまくっているにもかかわらず、である。普段は「邦題なんてネタバレばっかりでがっかりだ!」と世を憂うみなさまも、トリブル話では心安らかに邦題を目にしていただけることだろう。
話を戻して、もふもふの小動物を携えて現われたシラノ・ジョーンズがクリンゴンから黙って拝借したグロマーさんは、殖え続ける小動物を退治するためにクリンゴンが生命科学の粋を尽くして生み出した、この宇宙に1体しかいない“プレデター”なのである。
この宇宙に1体しかいない……。
それは23世紀あるいは紀元3000年のハナシで、21世紀のわれわれは、一足早くグロマーさんのレプリカを手にすることができるというのが今回のご案内だ(前置き長っ)。
思いのほか長くなったので明日に続く(いきなり続くかよ)。
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2010/11/17