日曜日, 5 of 5月 of 2024

ペパーランド小宮山さんインタビューその5

(その4からのつづき)

ーー自動車デザインがインダストリアルデザインに通じるものがあると思います。

スーパーカーブームの頃は確かにカウンタックのプラモデルも作りました。
ランボルギーニ・カウンタックですとか、ウラッコとか、フェラーリのディーノ308GT4、フィアットX-1/9。
あのへんの端整がデザインでいいな、と思っていたら全部同じ人のデザインで。
そうなんだ、おれはベルトーネのチーフデザイナー、マルチェロ・ガンディーニのデザインが好きだったんだ!と。
エスパーダとかガンディーニが抜けたあとのベルトーネのデザインはやっぱりちょっと。(笑)

ーーガンディーニらしい最後のデザインといえば、チゼタV16Tとかですよね。

雑誌で読んだら(最終デザインまでに)他の人が手を入れたとありました。
ガンディーニのデザインに修正を要求するなんて、名刀正宗に素人が焼きをいれなおしてどうする、と。(大笑)
V16Tのエンジンというのはウラコのエンジンを2つつなげてあるんですね。
環八のショールームで実物をみたことがあって。「チゼタじゃん!」って。
結構(車の全長が)長かったという印象があります。

ーーガンディーニとジウジアーロが無骨で直線、というデザインでしたよね。

ジウジアーロですといずずの117クーペあたりが好きですね。
確かにガンディーニのデザインはすごいけれど、美しいなあと思うのはピニンファリナのディーノ246GTとかフェラーリ308GTBあたりが綺麗ですよね。
あのあたりが新車で手に入るんだったら、400万以内だったら買ってもいいと。
1000万足りねーよ、とか言われそうですけど。(笑)

ーーミウラで程度がいいやつだと7、8000万円くらいしますよ。

ミウラってキャプからガソリンがオーバーフローして炎上する、って聞きましたけど。

ーーミウラは最近も麻布十番で炎上してましからね。

やっぱり本当なんだ。
僕はミウラを意識したのはカウンタックを見てからなんですけど、初めてミウラをみたひとはすごいと思っただろうなあ。
小学校の頃、カウンタックは302km出るけどフェラーリBBは300kmでカウンタックのほうが早いんだぞ!とか(笑)。
やたらスペックばかり知識としてはいっていましたよね。

ーー車の模型も結構作られたんですか?

車模型も作りましたねえ。
意外とクラシックカーが好きで、ブガッティが好きです。
最近作ったのはアオシマさんの扶桑なんですけど。
(と軍艦の模型が登場)

(さらにここで市販の完成品クルマ模型が登場)

ベンツSSKの模型ですけど、これって(ボンネットの)ルーバーがプレスで全部抜けてるじゃいですか。
自分で絶対できないですよ!
プラのパーツでいくらやってもどうやっても絶対出来ない。
木箱にツールは入ってるし、ボンネットのキャッチピンとかも可動する。
プラでやったらポロッととれちゃうじゃないですか。そういう弱々しさが全然ないですよね。
(といいながら、ツールボックスの中を見せてくださる)
で、これいくらだと思います?32,000円なんですよ!
え、なんでこんなに安いんだろうと。なんなんですか、このホイール(笑)。
(と、ここで本郷タケシの乗ったバイクが登場)

このバイクもスポークの張り替えを自分でやったんですけど、こんなのを一生懸命やってもとうてい太刀打ちできない。
1/24の(ミニカー)Bブラーゴなんか、プラモデルで出ていない車種があるとディティールアップして飾ろう、という時期もありましたけど、この出来になってしまうと、もう敵わない。
金属パーツを作るとしたら工作機械も必要ですし。
(ベンツSSKの)このフィーエルキャップが開くんですよ。おいおいって感じですよ!
こんな値段で売っちゃだめですよ!(大笑)
この幌のフレームだって、多分ライブで動くはず。
いっさい妥協がないですし、とてもちょっとかなわねーよって。
待ってれば出るよ、っていうのと一緒で、じゃこのメーカーがブガッティを出してくれるんじゃないかと待っていたら、出たんです。
(模型登場)

もともとブガッティ自体がすごく好きなんですよ。
これを見てると古谷徹さんの声(カーグラフィックTVのオープニングナレーション)が聞こえてきますよね。
このレバーを動かすと、実車同様にブレーキシューが開くんですよ!
カーグラフィックTVのオープニングを観るたびに、ずーとブガッティのミニチュアが欲しいとずーと思ってたましたね。
モノグラムのキットの出来が良くなくて。

***その6につづく!